こんにちは。
今回は私自身が最近読んだ本の中から、建築学生が読むべき本として難波和彦先生の著書「進化する箱 箱の家の20年」を紹介していきます。
建築を学び始めた一年生でも、実務的な知識が身についてきている大学院生の方でも、幅広い方に読んでほしい本となっています。この記事の中では、どんな本なのかに加えて、具体的にこの本を通して学ぶことのできる部分のポイントも紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
それでは実際に紹介していきます!
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「進化する箱」の概要
この本は建築家の難波和彦先生の書いた本です。
難波先生は箱の家というコンセプトに基づいた作品をたくさん作られていて、箱の家というキーワードを聞いたことがある方も多いかと思います。
そんな箱の家シリーズが、150戸建てられたことを記念してこの本は書かれています。この本以外にも箱の家について難波先生が書いた本はいくつかありますが、この本はその三番目にあたるものになるようです。
難波先生自身がこの本について語っている動画があり、その中でも本の概要や自身のことについても語っているので、ぜひ見てみてください。
この本を読むべき理由
専門的な知識がなくても読みやすい
この本は、先ほどの動画の最後からもわかるように、建築を専門としている人だけでなく、一般の方に読んでもらうことも想定して書かれています。
そのため、例えば建築学科に入ってまだ一年生の方であっても十分内容を理解することができるようになっています。
箱の家がどのようなコンセプトでできているのか、どのように設計のプロセスが進んでいくのかなどの建築を学ぶ上では非常に有益な話を、専門的な知識がなくてもつかんでいくことができます。
写真も本文の中でたくさん用意されており、内容のイメージもしやすいと思います。
専門的な内容や工夫も学べる
先ほどは、専門的な知識がなくても読みやすいという話をしましたが、この「進化する箱」の特徴として、専門的な知識がなくても読みやすいのに、専門的な話も重質しているという点があります。
つまり、大学でしっかりと建築を学んだ方や、実際に社会で建築を仕事にされている方でもとても学びが大きいといえるのです。
例えば、箱の家の構造を木造にするのか、鉄骨造にするのかといった話や、具体的な断熱の方法や工夫についての話などがあげられます。
断熱と結露の問題をどのように解決していくのか、作品ごとでどのように断熱の手法を選んでいたのかなど、かなり深い部分まで述べられているように感じます。
このように、専門的な内容についても充実していて学びが多くあることは間違いありません。
建築家の考え方に触れられる
この本は箱の家シリーズについての内容がメインに扱われています。
150戸の箱の家を建てていく中で、もちろん様々な変化はあるのですが、この本からは難波先生の考える建築の姿やコンセプトのようなものを強く感じられると思います。
建築家が住宅のような建築物を作るときに、どのような点を重要視しているのか、どのような優先順位をもって設計に臨んでいるのかなど、実際の建築家の考え方を本から感じ取れるのです。
建築家の視点や考え方を学生の間に学んでおくと,実際に将来設計をする時に役立つだけでなく、建築物を見るときの視点も広がり、学べることの幅も広くなるのでぜひこの本を通して感じてみてください。
また、建築家ごとに考え方や見方は様々なので、いろいろな本を読んでとにかく視野を広げていくことがおすすめです。
まとめ
ということで、簡単ではありましたが、今回は建築学生が読むべき本として難波和彦先生の「進化する箱」を紹介してきました。
参考としてAmazonのリンクを載せておきますが、大学の図書館などにもおそらく置いてあるはずです。ぜひ一度手に取ってみてはいかがでしょうか。
では、またの記事で会いましょう!